2020/06/17 09:31

始まりの合図。

Instagram @jorchid_official告知させて頂きましたように、BASEのブログ内に1つの物語を書く事を決意させて頂きました。この物語の主人公は、私というごく普通の、一人の人間のお話です。2020...

2022/07/22 19:13

21.なかったことのように忘れないで。

歌:C&K君のことずっと探してた暗い森を彷徨いながらいくら探しても見つからない気配は近くにあるのに君の近くにいれることが時に怖くて仕方がない壁にかかったカレンダーをめくるたびに胸が苦しい当たり前の...

2020/11/26 12:00

20.鬼の顔。

真夜中に忍び足でも、古い家の廊下はふわふわなカーペットの上からでも、きしんだ。それでもなんとか姉の部屋の扉の前にたどりつき、耳を澄ました。ラジオはZ100という当時のティーンエイジャーに愛されていたス...

2020/10/24 09:31

19. 月明かり。

目が覚めた部屋は真っ暗だった。いったい私はどれほど眠っていたのだろうか。ベッドから体を起こし、辺りを見渡してみる。おばあちゃんとシェアしていた二階のベッドルームは約14畳ほどあり、おばあちゃんと私の...

2020/09/25 14:50

18. 歪む世界。

15歳の姉、あきえが妊娠した。当時6歳だった私はその場に座り込み、考えた。あきえのお腹の中に子供がいる。私みたいな子供が、あきえの中にいると父は言っていた。いったいどういうことなのだろうか。私、という...

2020/09/04 14:57

17. キャンディー。

人の精神力は無限に、計りきれない程の力がある。よく聞く話の一つには、車の下敷きになってしまった我が子を助けようと、親が車を持ち上げた。泳げなくて、トレーニングも勿論した事のない親が、溺れている我が...

2020/08/21 08:55

16.苦労と、狂気の始まり。

アメリカポートランド、オレゴン州。じじょうきょうかい。簡単に言えば、後継者が居ない教会の事。後継人がいなければ当然、その教会の歴史に幕を閉じる事になってしまう。教会毎の設立者や教会長、役員の方々の...

2020/08/06 11:02

15.使命

私の父という人①とある兎年。父は南信州で生まれた。7男1女の8人兄弟の末っ子としてこの世に生を受けた。教会で生まれた父は生まれつき神様と共に生きてきたように私には感じた。神様の教えには”貧に落ちいれ”...

2020/08/05 13:02

14. 眠る。

1999年夏その”いじめ”とやらが始まったのは翌朝からだったという。まるで他人事なのは、私は自分が”いじめ”にあっていると自覚するまでに一週間ほどかかったからだ。朝は叔母が親しい、近所の娘さんと登校してい...

2020/07/22 10:00

13.学校生活のはじまり。

1999年夏叔母と、叔母の大家族との生活が始まり、地元の中学校へ海外からの短期留学生としての日本の学校生活が始まった。初日から先生に髪の毛の色で注意をされた。赤茶色に染めてあった髪の毛を黒にしてきなさ...

2020/07/10 09:16

12.大切な家族。

1999年夏”・・・ほんでこれが6番目のゆりこでな。で、これが一番下のあきとや。よろしゅうな!”関西空港から叔母のお家までの道のりで、叔母と叔父は私が食べたいと言ったお寿司のお弁当を買ってくれた。叔母の...

2020/07/06 09:32

11.よう来てくれた。

1999年夏日本行きの飛行機の中は快適に過ごした。エコノミークラスの狭くて窮屈な席だったけど、担当してくれたキャビンアテンダントの白人の金髪、青い目のおばさんはとっても優しかったし、手が空けば、”気分は...

2020/07/03 09:06

10.日本へ。

1999年夏私たち3人は2台の車で空港へと出発した。本当なら1台で良かったのだけど、母はパートが休めなかった為、私たちは空港と母のパート先の間であった、ROSSというお店の駐車場で一度止まった。ROS...

2020/06/30 10:19

9.嫉妬

幼少期の頃の私は激しい人見知り・・・とうわけではなく、ただ脳が勝手に”興味がある人。””興味がない人。”で振り分けをしていたような感覚だった。ろくに挨拶も出来ず、よく母に”ちゃんとご挨拶をしなさい。聞か...

2020/06/26 09:18

8.私の記憶力。

近年では良く耳にする言葉がいくつかある。(胎内記憶)(生まれる前の記憶)等。子は親を選び、生まれてくる。等。私には親を選んだ記憶も、母親の胎内での記憶も、生まれてくる瞬間の記憶もない。しかし生まれ...

2020/06/25 09:12

7.手のひら返し。

1999年夏日本へ出発する朝は慌ただしく、楽しみと不安で昨夜は一睡もできなったが、私は元気に朝ごはんを食べていた。”もう入れるものはないか?”と神殿の方から父の声が聞こえた。父は我が家の荷作り名人。スー...